
この映画から学ぶものといえば、教育がいかに大事か、そしてあきらめないということでしょうか。
主人公のプレシャスは、太った女の子で中学生。実の父からはレイプ、母からは虐待の嵐。絶望の毎日を暮らしている。
さらに、そのレイプによって妊娠・・・・・・。といったいどこに救いがあるのかと思うほどの境遇。
しかし、通い始めたフリースクールの先生や生徒、入院先の看護師(レニー・クラビッツ)、役所の福祉課担当(マライア・キャリー)など出会う人達に助けられ少しずつ道が開けてゆく。
つらい時に必ず現実逃避からくる空想シーンがありますが、その中のプレシャスの笑顔がせめてもの救いです。
どんな境遇にあっても、ぐっとこらえる表情や、思わず自分の境遇を涙ながら打ち明けるシーン、特に母親役の俳優はすさまじいほどの狂気を演じていて、ここまで自分の子を愛せなくなってしまうものかと悲しくなります。CGを使ったドッカンガッシャン映画にはないリアリティーの迫力がありました。
現在の日本においても同じ境遇の家庭はあるでしょう。自分には子供がいないので、できれば映画に出てくる先生や看護師の方のように少しでも救いになるような行動を心掛けたいものです。
映画としては、なぜ主人公が太ってる必要があるのか?とか、私は見てから、初めてレニーやマライアの存在に気づいたのですが、なぜ大事な配役に有名なミュージシャンを使ったのか、などいくつか?がつきますが、どんな映画もインパクトや話題性がなければ、なかなか見てもらえないということなのでしょうか。
ただ、見てほしい映画ではあります。
久々の映画ネタでした。